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話題のつくり手へのインタビューやENUに関する情報を発信
ワントゥーテン
業界も職種も超えて多くのつくり手が参加するENUでこの度、新企画「SAWABE FINDS JAPAN~旅する社長~」がスタートします。”つくり手をつなぐプラットフォーム”として、ENU代表の澤邊がつくり手同士をつなぐコラボレーション企画です。初回は、この企画に込めた想いを澤邊にインタビューしました。
––––つくり手単体の作品を紹介するだけでなく、ENU内でコラボレーションによる新商品づくりに取り組もうと思ったのはなぜでしょうか。
私は学生時代、京都でまちづくりのNPO団体の理事をしていました。その時に、日本のものづくりの置かれている現状と課題を目にし、いつか少しでも解決に取り組みたいとずっと考えていました。そして、夜会や縁日といった地方創生に寄与する独自のプロジェクトを展開する中で、2020年にこのアプリを生み出しました。ENUに参加していただいているつくり手のみなさんは総じて、素晴らしい技術や知見をお持ちの方々だと思っていて、彼らをリスペクトして応援したくてENUを作りました。
––––ENUでは、どのようなことを期待していますか。
今ある伝統工芸やモノづくりの世界って、基本的には過去のヒット作品が型となり、伝統となって伝わっています。成功してきたものを変えよう、崩そうっていうチャレンジは、内情を知れば知るほど言えないのかもしれないし、知りすぎると「できない」って考えてしまうのかもしれません。だからこそ、つくり手同士が出会える、縁がつながるプラットフォームから化学反応が起きたらいいなと思いますね。
––––おひとりや同じ分野の中では見えてこないような視点を生むということですね。
世の中にある物って全てやりつくされているように思われているけど、実はそうじゃない。僕がいる業界は、とにかく“トライアンドエラー”の集積の場なんですね。サービス化や商品化までいかなくても、プロトタイプを作ったり、トライアルでやってみること自体が評価されています。その業界に長くいるからか、僕自身もそういう「やってみたい」という思いでこれまでいろいろなものを形にしてきました。
––––すでにあるものを、発想やデジタル技術を駆使して新しくしていく事業は、そのようなところからつながっているわけですね。
そうですね。例えば、JAPANESQUE PROJECTは、日本の伝統文化と先端テクノロジーを掛け合わせるプロジェクト。二条城などの地域の旧跡や名跡を先端テクノロジーで演出し、その地域の美食を愉しむ「YAKAI」や、懐かしい縁日の風景をデジタルにアップデートした「ENNICHI」などがあります。これらはまさに、これまであったものを、新しい発想であえて形を変えてみたものです。ENUでのコラボレーションも、つくり手の技術や主義を変えるのではなく、型は守りつつ、どこまで新しいことができるのか興味があります。「ああ、確かに!」「そういう使い方もあったな!」「確かにそれはいい!」と思ってもらえるようなものができたらいいですよね。自分で言いながら、かなりハードルを上げちゃってますけどね(笑)
––––コラボレーション作品を作ったあとのゴールは、どのようなものになりますか。
ENUにはEC機能がついているので、完成したコラボレーション作品を同じプラットフォームで販売できる強みがあります。つくり手さんたちの試行錯誤を見てきたファンだからこそ、作品の本当の価値を知って購入してくれると考えています。コラボレーション以外にも、つくり手さん同士がENUでお互いの作品を見たり、つながることが制作につながれば嬉しいですね。
––––具体的には、どのようなコラボレーションをイメージしていますか。
「SAWABE FINDS JAPAN~旅する社長~」と銘打っているので、ENUのつくり手さんとのコラボレーションはもちろんですが、例えば、ある地域に特化して発信するような取り組みもしたいですね。その地域に行って僕が見つけた美味しいものを紹介したり、その土地の職人さんや生産者さんとコラボレーションしたり。結果的に日本各地が活性化してくれたら、と考えています。
––––最近のENUでは、飲食店や酒蔵の参加も増えていますね。
そうなんです。参加してくれている酒蔵さんと、器職人さんのコラボレーションも面白そうだなぁ。外の器と中のお酒。お酒を飲むときって、やっぱり器ごと楽しんでるんですよね。歴史ある器で飲むと、その歴史も一緒に楽しんでいる感覚。そういうふうに作品と同化する体験が届けられたらいいですね。「この器でこのお酒を飲むんだ」とか「この食器でこの食材食べると何か違う」とか、いろんな掛け合わせを試したい。
––––いつか、ENUで一つの食卓ができそうです。
できたら最高だよね。応援してくれているファンの方々には、そういう提案もしていきたいし、コラボレーションをきっかけに別のものに好奇心を広げていくようなことができたら嬉しいですね。「好きな器職人さんとコラボレーションしていたお酒の勉強をしてみようかな」とか「次は違う地域の器を見てみよう」とか。広がっていく世界を作るのは、「つくり手との出会いと、物語への共感を世界へ届ける」という目的を持って、領域を横断しているENUならではの役割になっていくかもしれないですね。
––––このコラボレーション企画を通じて、ENUにはどういう存在になっていってほしいと考えていますか。
つくり手が発信するだけならSNSがあるし、物を売るだけなら他にもECサイトはたくさんあります。ENUはつくり手さん同士やファンがつながるプラットフォームとしての役割を持っているからこそ、コラボレーションが生まれると思っています。そして、コラボレーションをきっかけにさらに縁がつながっていく。そんな存在になれたら嬉しいですね。ENUで生まれた“縁”で、つくり手のみなさんの優れた技術や、制作への思いをより多くの人へ届けたいと考えています。
––––見守るファンの方々にとっても、コラボレーションは楽しいものになりそうですね。
一人のつくり手さんがきっかけで参加してくれたファンの方も、ENUの中で縁がつながっていく。そういう場所は唯一無二だと思います。あとは、コラボレーションでの挑戦を見た人が「こんなこともできるんだ!」と知って、何か一緒にやりませんかと連絡をくれるようになっても嬉しいですね。プロセスや想いを見せることで、本当にたくさんの可能性があると思っています。
––––最後に、これからどんなつくり手とコラボレーションしてみたいですか。
やっぱり同じ想いを持った方ですね。伝統はしっかり伝えていきたいんだけど、その中で少し違和感や課題感を感じているような。言い方が難しいですけど、少し刺激がほしい人かな。
僕はね、基本的に性格が捻くれているので(笑)「誰もが思いつきそうで、まだ誰も思いついていないアイディア」をやってみたいな、と思うんです。正攻法で積み上げてベストな物を考えるっていうモノづくりもあると思うんだけど、一旦は「こういう使い方・こういう形」って思い込んでいる物を解体して成立するのかっていうのをやってみたい。黄色が緑になった、くらいじゃ面白くないですしね。そういうのを一緒に楽しんでくれる人がいいね。
––––モノづくりの可能性が広がる企画になりそうです。
どんどん広げていきたいですねぇ。今後はリアルな場でのイベントもやっていきたいし、ENUに登録すれば自動的に海外にも展示・販売できる仕組みも作りたい。大前提として、つくり手のみなさんの可能性が広がっていくお手伝いがしたい。ENUでは、いろいろな人との出会いを通して、閉塞感を持っていた自分のビジネスや業界が何か変わるかもしれないって期待感を持ってもらえるプラットフォームにしていきたいと思っています。
企画・編集:70seeds
取材・執筆:ウィルソン麻菜
・新企画「SAWABE FINDS JAPAN~旅する社長~」
ENU代表の澤邊が演出家となり、つくり手同士をつなげるコラボレーション企画。地方自治体とのコラボレーションや発信を通して、日本各地の新たな魅力をお届けします。「誰もが思いつきそうで、思いつかなかったアイディア」をつくり手のみなさまと一緒に考え、形にしていく過程を、ファンはストーリー機能で追いながら応援し、完成したコラボレーション作品をENU内のECで購入することも可能です。
・ENU代表澤邊とコラボレーションしてみたいつくり手や自治体を募集中!
技術を使って、新しいモノづくりに取り組んでみたいつくり手・自治体のみなさまを募集しております。澤邊や他のつくり手と一緒に、わくわくしながらモノづくりをしてみませんか?ご希望の方は、ENU.jpトップページ「つくり手登録を希望」より、お問い合わせください。